作用機序の違い
ダーマペン
ダーマペン(マイクロニードリング)は、皮膚に均一な微細損傷を作ることで以下の反応を引き出します。
- 創傷治癒反応
- 成長因子の放出
- コラーゲン・エラスチンの産生促進
- 真皮の再構築
美容鍼
※美容目的の美容鍼は研究がまだ小規模なものが中心で、対照群を置いた試験は多くありません。ここでは「報告されている傾向」として整理します。
美容鍼は肌だけでなく、その下の筋肉にも刺激が入ります。起こりうる変化は以下のとおりです。
- 血流の変化
- 筋肉の緊張の変化
- 顔の動きの変化
ダーマペンのように「肌を作り直す」可能性はありますが、得意領域ではありません。
ダーマペンの得意・不得意
ダーマペンは「肌を少しずつ作り直す」施術です。
得意なこと
- クレーター状のニキビ跡(肌がへこんでいるタイプ)
- 毛穴の凹凸
- 浅い小じわ(ちりめんじわなど)
- 肌の質感のばらつき
あまり得意ではないこと
- 表情じわ(筋肉の動きが原因のしわ)
- 強いたるみ・リフトアップ
- フェイスラインの変化
- 即時的な変化
美容鍼の得意・不得意
筋肉や血流に刺激を入れて、顔の「動き」や「巡り」を変える施術です。
得意なこと
- 食いしばり・咬筋の張り
- むくみによる輪郭の変化
- 施術直後の印象変化
あまり得意ではないこと
- クレーター状のニキビ跡
- 毛穴の凹凸
- 明確な真皮の厚みを増やすこと
- シミや色素沈着の改善
共通して難しいこと
- 強いたるみの改善
- 大きなボリューム変化
- 濃いシミの除去
ダウンタイムとリスクの違い
どちらも「針」を使いますが、ダウンタイムの出方はかなり異なります。
- ダーマペン:面で大量の刺激を入れるため、変化も出やすい一方でダウンタイム(赤みなど)も出やすい
- 美容鍼:点で限られた刺激を入れるため、ダウンタイムは比較的軽い。ただし内出血は起こりうる
まとめ
どちらが優れているかではなく、悩みの種類で選ぶ施術です。
- 肌の凹凸・ニキビ跡・小じわを変えたい → ダーマペン
- 食いしばり・むくみ・顔のこわばりを変えたい → 美容鍼
参考文献
-
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→ ニキビ跡へのマイクロニードリングの有効性に関するRCTのシステマティックレビュー。 -
Ramaut L, Hoeksema H, Pirayesh A, et al. Microneedling: Where do we stand now? A systematic review of the literature. J Plast Reconstr Aesthet Surg. 2018;71(1):1-14. doi:10.1016/j.bjps.2017.06.006.
→ マイクロニードリングの現状についての包括的なシステマティックレビュー。 -
Gowda A, Healey B, Ezaldein HH, Merati M. A Systematic Review Examining the Potential Adverse Effects of Microneedling. J Clin Aesthet Dermatol. 2021;14(1):45-54.
→ マイクロニードリングの潜在的な有害事象に関するシステマティックレビュー。 -
Yun Y, Choi I, Kim K, et al. Effect of Facial Cosmetic Acupuncture on Facial Elasticity: An Open-Label, Single-Arm Pilot Study. Evid Based Complement Alternat Med. 2013;2013:424313.
→ 美容鍼と顔面弾力に関する小規模パイロット研究。 -
Shin BC, Lim KT. Acupuncture for cosmetic use: a systematic review of prospective studies. J Cosmet Med. 2018;2(2):76-84. doi:10.25056/JCM.2018.2.2.76.
→ 美容目的の鍼研究のシステマティックレビュー。 -
Furuse N, Shinbara H, Uehara A, Yamashita H. A multicenter prospective survey of adverse events associated with acupuncture and moxibustion in Japan. Medical Acupuncture. 2017;29(3):155-162.
→ 14,039セッションで847件の有害事象を報告。主に皮下出血・血腫など。重篤な有害事象や感染は報告なし。 -
Won J, et al. Safety of acupuncture by Korean Medicine Doctors.
→ 37,490件の鍼治療データ。出血・刺入部痛・あざが多く、ほとんどは軽度。ただし生命に関わる有害事象も2件報告され、いずれも回復。







